移動サポート事業

 
別府地区では、8地区のうち限界集落が1、限界的集落が2、日常の買い物や通院等が困難な高齢者の増加が深刻な問題になっています。地区内の一部、国道375号線には石見交通バスが1日6往復定期運行していますが、時間的な制約と停留所までの距離のため、高齢者には負担が大きいものとなっています。こうした交通空白地域を解消する取り組みを行なっています。


地域の方の生活を守る!~過疎有償運送、福祉有償運送の取り組みについて~

平成22年度から地域おこし協力隊の制度を利用して3年間デマンド交通をやってきました。ところが、協力隊の任期終了後はどうなるのかという心配の声が地域からあがり、我々もいろいろ考えた結果、NPO法人を立ち上げて事業を継続していくことになりました。

ただし、次第にデマンド輸送だけでは限度があることが分かってきました。それは利用者の方は病院へ行かれることが多く、デマンド輸送では自宅から停留所までしかお送りできないという決まりがあります。利用者の方は停留所から公共交通機関に乗り換えて病院に行く必要がありました。足が不自由な方はバスの乗り降りもたいへんです。そのあたりが高齢者の方が非常に困っている点でした。

それを我々は過疎有償運送、福祉有償運送の資格を取ることにより解決をめざしました。利用者の方の自宅の玄関まで迎えに行き、病院の玄関まで送ってあげるという方法です。平成25年4月1日から認可をいただき、これによって自宅から出雲や浜田にあるお客さんの好きな病院に通院することが可能となりました。そういった面では非常に利用者の方から感謝されています。

運転業務は、当初、ボランティアの有志だけでやってきましたが、これでは出雲市や浜田市の遠方へ行くのはたいへんなことになります。ましてお客さんの命を預かっています。そこで今では運転手に対して時間当たりの賃金をお客様からいただいたお金でお支払しています。

利用登録者数は、過疎有償運送、福祉有償運送で150~160名、この中で利用された方が平成25年度には過疎有償運送で153名、平成26年度91名、福祉有償運送では、平成25年度に637名、平成26年度に684名という実績になっています。平成27年度もそのような推移です。

幸いデマンド輸送が始まる時に10人乗りのワゴン車を無償貸与していていただき、これがあったために今の活動ができるようになりました。現在は、このワゴン車の他に車イスを乗せられる軽福祉車を1台、過疎有償運送のための普通車のバンが3台あります。

そのほかに生活支援事業も実施しており、利用者の方の自宅の掃除や草刈を含めたお手伝いをさせていただいています。これが年間700時間から800時間ほどあります。

我々の当初の目的は移動支援のみでしたが、地域の方が安心して住み続けられる地域をめざすため、生活支援事業のほかに、別府地区を元気にできる事業にこの先も取り組んでいきたいと思っています。

 <平成27年8月31日 島根県議会総務委員会調査時における樋ケ理事長の説明>